4-7 為替予約でリスクヘッジ

 

輸出企業

為替相場の変動リスクヘッジとして「為替予約(先物為替予約)」をする。

 

3ヶ月後、6ヶ月後などにあらかじめ決められた為替レートで外貨の売買を行なう。

通常の為替レート「直物(じかもの)レート」(スポットレート)

為替予約のレート「先物レート(フォワードレート)」

 

予約しない方がよかったという場合もあるが、利用するのは事業計画が立てやすくなったり、資金繰りを安定させる方が重要と考えるから。

 

 

 

4-6 中国はいずれ変動相場に

 

中国

1ドル=8元の固定相場制だった。

 

ドルと自国通貨をリンクさせ為替レートを固定する

→「ドルペッグ制」

 

05年 「管理変動相場制」に移行。

変動幅を一定に抑える。0.3%。

 

「通貨バスケット」

ドル、ユーロなど複数の主要通貨で構成するバスケット(かご)から算出したレートに自国通貨を連動させるシステム

米が切り上げを要求。

貿易赤字の6割が対中国。

 

かつての日本のように中国が米に中国製品を輸出している。

外貨準備は世界1位。

 

ある程度の経済力がつくと変動に変えるよう世界各国から促される。いずれ変動になる。

 

保有している外貨は人民元に換算すると将来的に大幅に目減りするリスク。

このまま増やし続けるわけにもいかない。

 

 

 

 

4-3~5 金・原油・投機筋

 

・金

80年 850ドルから下げて

99年 253ドル

01年 米ITバブル崩壊、テロのあと上昇し続けている。

 

金自体が価値のある実物資産なので株や債券のように発行元が倒れる信用リスクがない。

政治経済が不安定な時代は上昇。

ドルとは反対の動き。逆相関関係。

 

・原油

原油価格の上昇→米世界で一番原油を使う。

物価上昇→個人消費悪化→ドル安

 

ドルと逆相関関係。

 

NYMEX NYマーカンタイル取引所

 

 

日本

省エネ対策が進んでいてエネルギー効率が世界最高水準なので影響はまだまし

経産省・資源エネルギー庁レポ

1000ドルGDPを生むのに必要なエネ消費量を石油に換算。

 

同じ製品を作るのに日本1、米2.7と2.7倍の石油が必要。

 

・投機マネー

実需筋 2割 貿易、資本取引、個人両替など

投機筋 8割 経済活動に関係なく為替差益を狙う

銀行が主なプレーヤー

 

「為替ディーラー」

外国為替取引を専門に行なう。

 

顧客の注文を取り次ぐのと、自己勘定(銀行自身の資金)で運用もする。

ニュースに素早く反応するため短時間に大きく動く。

 

 

 

4-1~2 為替と株価

 

ドル45%、ユーロ15%、円10%

3通貨で市場の70%を占める。

 

株価との関係

「TOPIX」・・東証株価指数

 

東京証券取引所第1部の全銘柄を対象として算出。

東証1部全体の平均的な動きを反映。

 

cf.「日経平均株価225」は東証1部の1680社のうちの225社。

 

 

為替と株価

 

2000年~04年は連動せず

05年~現在 連動している

 

 

日本

貿易黒字、輸出企業が多いため円高は業績悪化で株価に影響

株が売られやすくなる。

 

 

1円円高

 

輸出:トヨタ350億円、ホンダ120億円の

営業利益が為替差損でなくなる。

 

輸入:ニトリ数億円の利益(アジアからの輸入が多い)

 

 

 

 

3-8~10 1年の為替相場の動き

 

株価上昇、円高

為替要因まとめ

・貿易取引

・資本取引

・景気

・GDP成長率

・政策金利

・インフレ率

・株価

など

 

経済的な基礎的な条件

「ファンダメンタルズ」

 

分析には「経済指標」が役立つ

・米雇用統計

・ISM製造業景況感指数

(企業が感じる景気の良し悪し)

・非農業部門失業率

 

「日銀短観」

海外で「TANKAN」としても知られる。

 

「企業期経済測調査」

大企業、中小企業、製造、非製造1万社アンケート

 

3、6、9、12月の年4回実施。

 

業況判断指数(DI=ディフュージョン・インデックス)

 

プラスなら景気上昇、円高要因を示唆する

ユーロ圏はドイツ企業景況感指数に注目

 

 

〇1か月の相場の動き

5日、10日、月末は外貨の注文が出やすく円安傾向

 

〇1年の相場の動き

 

・2~3月 円高傾向

日本企業が決算を前に、海外の子会社が稼いだ利益を国内に送るリパトリエーション(資金の本国還流)が活発に。

・4~5月 円安傾向

決算終了後、日本企業が新規取引を始める

 

・8月 取引量が減る。

 

・11月 ドル高、ユーロ高傾向

12月決算の欧米企業がリパトリエーション

 

・12月 取引量が減る。

欧米クリスマス休暇。外国企業は12月決算のため

損益が大きく動くのを嫌い取引を控える。

 

 

 

 

 

 

 

 

3-4~7 為替とインフレ

 

景気↑ GDP成長率↑

通貨の価値↑

 

「政策金利」

中央銀行が銀行へ貸すときの金利。

個人や企業の預金や融資の金利の基準。

 

好景気 金利上げて加熱を抑える。(お金を借りにくくする)

不景気、金利下げて投資を促す。(お金を借りやすくする)

 

・「内外差金利」

日本国内と外国との金利差

金利差の高い国へお金が流れる

 

・「購買力平価説」(一物一価(いちぶついっか)の法則)

同じモノの値段はどこの国でも同じになる。

 

ビッグマック

東京300円、NY 2ドル

1ドル=150円

 

1年後、NYの物価が上がり(インフレになり)

東京300円、NY 3ドル

1ドル=100円

 

 

インフレ率の高い国に通貨は、購買力(モノを買う力)が減少するため、インフレ率の低い国に対して、為替レートが下落する。

 

 

 

 

 

 

 

 

3-1~3 円高要因

 

為替は通貨の需給バランス。

貿易黒字は円高要因。

 

海外から日本に入ってくるお金が増えれば円高要因。

 

・「対外証券投資」

日本の投資家の海外の株式や債券の購入と売却の差引金額

 

購入(お金の流出)< 売却(お金の流入)

 

対外証券投資の減少は、外貨を円に変える動きが多いことから円高要因。

 

・「対内証券投資」・・海外の投資家が日本の株などの購入と売却の差引金額

円に変える必要があり、円を買う動きになるので円高要因。

「対外直接投資」↓

「対内直接投資」↑

円高要因。

 

現状

証券投資も直接投資も日本→海外に出る

お金の方が多いので円安要因。

 

 

 

2-8~9 戦後のドル円レート

 

・固定相場制

途上国。相場が急落して経済が不安定になるのを防ぐ。

経済発展のサポート。

変動幅を超えたら中央銀行が市場介入で調整

 

・変動相場制

市場の需給バランスで自由に決まる。

 

日本

1949年~71年(22年間) 1ドル=360円 固定相場

1952年IMF加盟。国際的にも認められる。

 

米と経済力の差があった。

高度成長で69年から貿易黒字に。

 

60年代ベトナム戦争の失敗

70年代オイルショック

 

財政、貿易赤字の拡大

少しずつ傾き始める

 

1971年 ニクソン・ショック

貿易赤字を減らすため「ドルと金の交換停止」とする経済政策。

「ブレトンウッズ体制」の崩壊

→金1オンス=35ドル

 

各国の通貨とドルの為替レートを固定化するシステム。

求められれば必ずドルを金と交換することを約束していたため固定相場が成り立っていた。

ドルの価値が下がり始める。

 

1971年ワシントンスミソニアン博物館

スミソニアン合意

1ドル308円の固定

 

1973年 日本を含む先進国は変動相場制に。

 

ジャマイカ・キングストン

「キングストン体制」

固定→変動

 

貿易の不均衡さを是正する。

円が安いままだと、日本ばっかり儲かる。

 

1985年

プラザ合意

米「純債務国」になっていた。

→政府や企業が外国に貸したお金より、外国から借りたお金が多い。

 

ドルの価値を下げる方向へ

1ドル140円台へと円高が進む。

90年代更にドル下落。

 

 

 

 

 

日経一面 2011年12月

111201 ドル資金供給協調。 日米欧の6中銀が緊急策。欧州銀の調達支援。金利を0.5%引き下げ。
111202 ドル供給市場不安一服。 世界株高、金利は低下。EU抜本策注視。
111203 企業、積極投資へ転換。 手元資金60兆円 3年ぶり減。円高でM&A最高。
111204 第一生命が保育所事業。 30ヶ所で2500人待機児童の1割。不動産活用、運営は委託。(政府はなかなか動かないから、こうして民間企業が主導してくれるのはいいと思う)
111205 デフレ経済実感とズレ 食品など必需品値上げ。テレビなど大幅値下げ。
111206 原発コスト5割増。 なおLNG並み。新エネ計画へ政府試算。太陽光20年で半減。
111207 オリンパス3社長認識。 損失隠し穴埋め1348億円。第三者委報告。17ファンド外銀利用。地検など本格捜査へ。
111208 オリンパス役員総退陣へ。 来年2月にも臨時総会。他者と資本提携も検討。(せっかくの高い技術が泣くよ。)
111209 欧州中銀連続利下げ。 幅0.25%。最低の1.0%に。債務危機対応に。国債購入拡大は否定。(危機への準備策か。)
111210 金融不安払拭難しく。 EU首脳、債務危機対策で合意。力不足の安全網。財政統合は前進。(まだ欧州は長引くのか。財政統合の前進だけでもよかった。)
111211 日中韓、FTA交渉へ。来夏にも投資協定は月内合意。日韓EPAも再開で調整。
111213 世界貿易にブレーキ。 欧州危機がアジア直撃。7~9月伸び1ケタ。(世界はつながっている)
111214 通信網を大容量化 スマートフォン普及でパンク懸念。富士通能力5倍に。NEC高速基地局。(光になったとき充分速いと思ったけど、それのさらに5倍かあ。どんどん未来へ向かっているな。)
111215 日産、メキシコ生産倍増。 年130万台に。国内を上回る。1500億円投資。中国と2大拠点。(メキシコか~。グローバル路線はまだまだ続く。)
111216 電力燃料費6600億円増。4〜9月火力依存で輸入拡大。LNG過去最高。
111216 ネット大手、大量採用。 スマートフォン技術者。サイバー2年で700人。DeNA来春に倍増も。(ITは今の時代の花形産業になるわけだな)
111217 原子炉は「冷温停止状態」 首相、自己収束を宣言。福島第一原発。実態なお不透明。
111218 新興国の通貨・株下落 欧州発の信用不安波及 リスク避け資金はドルに 成長阻む恐れ(グローバルに波及する。壁がない。)
111219 オリンパス増資へ。 優先株軸、1000億円規模。ソニー、富士フィルム関心。(技術を生かすためにも、早く立ち直ってほしい。)
111220 社会資本特別会計を廃止。13年度メド剰余金、一般会計に。政府、消費増税にらむ。財源捻出は1~2兆円。(どんどんムダを削減していってほしい)
111222 東電、企業向け値上げ。 来年4月2割前後。家庭向けも検討。産業界負担増5000億円。(うわー2割かぁ・・。家庭にも来るんだろうな・・。)
111223 米独でマイナス金利。 リスク回避世界で異変。新興国は長短逆転。(例え金利がマイナスでも現金化しやすい方を取るということか。)
111224 ホンダ全車種1割軽く。 設計・生産刷新、低燃費・安く。新興国開拓急ぐ。(がんばれ日本の基幹産業。技術をどんどん極めていってほしい。)
111225 医療費明細を電子照合。 厚労省無駄な診療洗い出し。病院・薬局の全件対象。(ムダ削減は何でもやっていってほしい。)
111226 朝鮮半島安定が共通利益。 温首相「6ヵ国協議早期に」。日中首相会談。(平和を望みます。)
111227 原発、災害想定に甘さ。 政府事故調が中間報告。原子炉冷却で判断ミス。(こういうことに関しては厳しく慎重すぎるぐらいでお願いします)
111228 消費税「15年10%」提示へ。 民主税調、年内集約めざす。反対議員の離党広がる。(うわあ、きた・・。こういうことは仕事が早い・・。)
111229 海外M&A過去最高。今年5兆円突破。内需に危機感、新興国へ。円高・贅沢な資金追い風。
111230 消費税案を民主決定。14年4月8%、15年10月に10%。半年先送りで決着。首相退路断つ。法案成立見通せず。(他に先にやるべきムダを省くところまだあるんじゃないかなと思う。)
111231 年末株価29年ぶり安値。日経平均8455円。円の年平均79円台。安全資産シフト根強く。

2-3~7 基軸通貨ドル

 

ドルは「基軸通貨」

経済力と軍事力が最大のため。

 

「外貨準備」・・経済危機などに備えて、自国の通貨だけではなく

外貨を保有すること。

 

世界の外貨準備高の6割がドル。貿易資金決済もドル。

英語と同じようにグローバルスタンダード。

 

ドルが基準なので、ドルを伴わないレートはクロスレートと呼ばれる。

ドル以外と円をクロス円。

 

外国為替市場 1日の取引量360兆円(日本の国家予算の5倍)

世界で最も取引量が多い金融市場。

新聞「寄付き」9時「終値」17時のインターバンクレート

 

為替が必要なとき

1「貿易取引」

米企業との貿易では輸出も輸入もドル決済が多い。

 

2「資本取引」

 

・「間接投資(証券投資)」

海外の株式、証券を買う際に両替が必要。

生保が米国債を買うなど。

 

・「直接投資」

海外で工場、支店、海外企業買収など。